株式投資の勉強 基礎編

Chapter 1 株式って何?

Chapter 1-3 株主の権利

株主にはどんな権利があるのでしょうか?
これまで見てきたように、株主になることは「会社の全財産の一部分」について保有権を持つということです。
従って、この「会社の全財産の一部分」については何らかの権利を主張できるようになります。

では調べてみましょう。
野村證券さんのホームページには便利な証券用語集があります。
ここに株主の権利の説明がありました。



[会社の経営権]
株主総会が企業の最高意志決定機関であり、
経営決定権限は保有株式数に比例する。議決権という。

[会社の利益の分配を受ける権利]
会社の所有者は出資者である株主であり、会社の利益は株主に帰属する。利益配当請求権という。

[会社の保有する資産に対する所有権]
 会社が解散をした場合には、株主は株式数に応じて、解散処理後残存する会社の純資産を獲得することができる。残余財産分配請求権という。

これらの権利の他に、会社が株主のためにいろいろなサービスを提供することもある。その代表例が株主優待である。


大事な権利が3つ記されていますね。

少し思い出しましょう・・・
先の「1-1株式の定義」では、「株式を買うことは会社の全財産の一部分を買うこと」だと説明しました。「1-2 株価」で計算したのはこの残余財産分配権のことですね。

ちなみに会社の全財産とは、このようなバランスシートに記載できる残余財産にあたるものばかりではありません。

「ブランド」とよばれるような、会社の知名度や、営業力・技術力などを加味した無形の財産もあるでしょう。
実際の財産がなくても、その知名度・営業力・技術力を手に入れたいがために非常に高額な買収価格がつくことがあります。
「社風」とよばれる文化も会社の財産かも知れませんね。

しかしながら、投資家が目的とする経済上の利益に絞って考えますと、やはり重要なのは「利益配当請求権」と「残余財産分配権」です。
株主である以上少しでも多くの「利益配当」を得たいですし、「残余財産分配」で元本の保全を考えるのは当然のことであり、これらが多くある会社の株式はきっと高値で取引されることでしょう。

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