例えば、成長株について、次のように定義します。
「年率20%程度の成長を数年間続けられる会社」
年率20%の成長とはどのようなものでしょう?
ある年の純利益が10億であるとします。
これが5年間、年率20%で成長すると・・・(A社)
1年目 10億 / 2年目 12億 / 3年目 14.4億 / 4年目 17.3億 / 5年目 20.7億
合計 74.4億
もし、年率5%の成長である会社(B社)と比較すると・・・
1年目 10億 / 2年目 10.5億 / 3年目 11億 / 4年目 11.6億 / 5年目 12.2億
合計 55.2億
まず、この5年間の収益でA社はB社の1.35倍の収益をもたらします。
そして5年目には1.7倍の収益の差がついています。
5年間の合計収益は1.35倍ですので、多くの配当収入は望めないでしょうが、しかし、5年後には少なくともA社はB社の1.7倍の価値は認められるでしょう。
従って、当然に株価も値上がりをしているはずです。
しかし、注意をしてください。
もともと高成長が期待される会社の株は他の銘柄と比較して割高な価格設定がされている場合が多いのです。
では、年率5%成長の会社の妥当PERが20だとした場合、年率20%成長する会社の妥当なPERはいくつでしょうか?
成長率を加味したPERとして、2つの指標があります。
@PEG(Per Growth Ratio)
APFER(Price Future Earnings Ratio)
それぞれ、次のように計算します。
PEG
PEG = PER ÷ 成長率(%)
PFER
PFER = LOG(1+PER×成長率(%)÷100) ÷ LOG(1+成長率(%)÷100)
PEGレシオは1を切ると割安であるといわれます。
成長率20%であればPER20以下が割安というところでしょうか?
一方、PFERは一定の利益成長が続くとして、何年で投資回収できるかを示しています。
PERが現在の利益が一定に続くとした場合、何年で投資回収できるかを表しているので、これと比較することができます。
仮に現在のPERが20であれば、成長率20%でPFER=8.83となります。
(これは成長率5%の会社の株をPER10〜11で購入するのに該当します。)
ただし、この場合、先の「5年間年率20%成長する」という前提が、「8.83年間年率20%」で成長する。
に組み替えなくてはならないでしょう。
指標を指標として有効に使い、高い成長を期待できる株というものは、株価が購入時の数倍になることもあります!
是非10倍株を目指してみてください^^