投資の勉強 投資信託

Chapter 3 投資信託に期待すること

Chapter 3-1 年金をもらう

最近はやっているのが、月々、または隔月などで分配金が出る「分配型」のファンドです。
例えば、年利5%をくらいを目標としていて、100万円を預けると、月々4000円くらいの分配金を受け取ることが出来ます。
たいていは、外国の債権や高配当株式からの配当金を原資としていています。

これらの投資信託へ投資する場合の注意点は何でしょう?
月々分配型でよくあるのが、高格付け債権へ投資するソブリン債です。
しかし、多くは「原資を目減りさせながら配当を実施している」状態です。
優良債権の利回りが年利5%程度で、投資信託の運用手数料として1%程度とっておきながら4%(=5%-1%)以上の配当を実施しようとすると、これは当然の結末です。

これでは資産形成とはなかなかいえません。
配当が生活費などに当てられていて必要な場合を除き、お勧めできないでしょう。

次に分配金を再投資する場合です。
再投資する場合には、課税後の分配金によりファンドを購入するということになりますが、これは分配金をもらうたびに課税されているので分配金が無い場合より結果的にリターンが少なくなります。

ちょっと計算するとわかることですが、投資信託で月々で0.5%ずつ支払いがあったとしましょう。
この場合、分配金に20%の課税後に再投資するとすれば、年利は約4.9%、10年で約61.5%の資産増加です。
一方で分配無しの再投資であれば年利6.1%(税引き前)、10年後に払い戻した場合、税引き後で65.5%となります。約4%程度の差が生じます。

これはちょっとした差というかもしれませんが、長期投資では大切なことです。
投資する資金が、いつ頃必要となるかを考えて投資しましょう。
月々の生活費でなければ、分配金を繰り越すほうが賢明です。

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