投資家列伝

ベンジャミン・グレアム(Benjamin Graham)

バリュー投資の祖であり、ウォーレン・バフェットの師匠

ベンジャミン・グレアムは投資家としての実績より、むしろ彼の説明する投資理論によって名を成した人です。
彼の書いた二つの本「証券分析」、及び、「賢明なる投資家」は世界中で大ヒットとなる売上を記録し、今まだ売れ続けています

グレアムはロンドンのユダヤ系の家庭に生まれますが、一家のアメリカ移住のため、アメリカで成長します。
若くして多くの才能を有していたようで、コロンビア大学を卒業する直前に哲学・数学・英語の授業を講義するように申し入れられますが、その全てを断り証券の世界へ入ります。
そして、1926年にニューマンと投資会社グレアム・ニューマン社を設立し、投資家としての実績を上げます。

彼も若い頃からバリュー投資を実践していたわけではなく、1929年の大恐慌では大損害を被りますが、その後、「健全な投資」を探求し、1934年にデヴィット・ドットと共著で「証券分析」を発行します。
また、「証券分析」は非常に難解な書物であったため、1949年に個人投資家向けに「賢明なる投資家」を出版します。
この2冊はグレアムの代表作であるだけでなく、投資家の間で広く賞賛される書物となります。

世界で最も有名な投資家、ウォーレンバフェットもこの「賢明なる投資家」を読んでグレアムを知った一人です。
彼が19歳の時でした。
その後、この本を読んでグレアムが教えるコロンビア大学のビジネススクールへ入学し、彼がグレアムからA+の評価をもらった唯一の生徒となるエピソードはあまりにも有名です。

グレアムのバリュー投資哲学は
「マーケットの価格に左右されずに、企業の本質的な価値を見極める」
の一言に尽きます。

したがって、テクニカル的な話は何もなく、
企業の資産価値と収益の分析に全てが集約されます。
いかにして財務分析をするか?そこに全てがあるのです。

そして、その理論の成果は弟子であるウォーレン・バフェットへ受け継がれ発展していくのです。

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