投資家列伝

ジョン・メリウェザー(John Meriwether)

ヘッジファンドの申し子 世界最高のトレーダー

ソロモンブラザーズの元天才トレーダー。
彼はMBA取得後、ソロモンブラザーズに入社し、債券のトレーダーとして天才的な名声を得る。
しかし、ソロモンブラザーズが1991年に長期債券の不正入札問題で不祥事を起こすと、引責辞任の形をとって退社した。

しかし、ここからがメリウェザーのすごいところである。
彼は1994年にLTCM(The Long-Term Capital Management)というヘッジファンドを設立し、マイロン・ショールズとロバート・マートンという2人のノーベル経済学賞学者、FRB議長を務めていたデビッド・マリンズなどを擁し、”ドリームチーム”とまで呼ばる。
LTCMは高度な数学および理論経済学的テクニックを駆使して非常に高い運用成績を上げ、世界中の人からお金を運用してくれと頼まれる一大ファンドとなる。なんと年率40%、50%で運用されたのである。

しかし、またもやメリウェザーに危機が訪れる。
最高のチームであったLTCMがなんと1998年にロシア危機を機会に倒産するのである。
彼らは債権の裁定取引を実施し、大きくレバリッジを効かせており、ロシアの安い債券を買い、アメリカの高い債券を売っていました。
しかし、ロシアの債券はゼロになり、アメリカの債券が上昇しました。

LTCMの破綻は金融危機を引き起こすレベルにあったため、アメリカ政府の救済措置がとられたほどです。
こうしてメリウェザーは2度目の挫折を味わいます。


しかし、メリウェザーは今また復活しています。
1年後の1999年にはLTCMの負債を返済し、JWMパートナーズというヘッジファンドを立ち上げています。
天才の「3度目の正直」はこれからが見せ場なのである。

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