投資家列伝

チャールズ・メリル(Charles Edward Merrill)

個人投資家に道を開いた証券会社 メリル・リンチ証券の創始者

日本でもご存知の方が多い、メリル・リンチ証券。
その創設者が、このチャールズ・E・メリルです。

チャールズ・メリルは1885年にフロリダ州で医者のチャールズ・モートンとオクタビア・メリルの息子として生まれます。
その後、ジョン・B・ステットン大学、ウスター大学、アムハースト大学で学び、さらにミシガン州立のロースクールで学んだ後にウォール街で働き始め、1914年に後のメリル・リンチ証券となる、チャールズ・E・メリルコーポレーションを設立します。

彼は友人であるエドモンド・C・リンチを仲間に加え、1915年に投資によって得た資金でメリル・リンチ証券を設立し、セーフティ・ストアやKマートの前身である小売店の大株主となります。
そして小売業の発展により、投資家として成功し、メリル・リンチ証券を大きく成長させます。

最も有名なエピソードは1929年の大恐慌を予想し、会社の株式資産を一掃したことです。
また、当時の大統領であるケルビン・クーリッジに投機を抑えるように進言していますが、これは聞き入れてもらえなかったようです。

また、彼はゴシップ記事にも頻繁に登場します。
好色家であり、美食家でもあったようです。
3度の離婚を経験し、再婚しています。

彼最大の功績は1939年、メリル・リンチ証券を全国展開をおこなったことです。
ごく普通のアメリカ人が、市場から簡単に株式を買えるようにすべきだと考えました。
そして、家族で参加できるセミナーを開き、個人投資家へ株式投資の道を開いていきました。

これは、以前にKマートへの投資から得た「証券の小売業化」の発想なのです。

そして、メリル・リンチ証券は世界最大の証券会社となったのです。

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