投資家列伝

ジョージ・ソロス(George Soros)

世界最高の投機家であり、イギリス政府を負かした男

ジョージ・ソロスは1930年、ユダヤ系の家系に生まれました。
彼は「非常に大きな資本を誰よりもうまく使う」ということに長けている人物で、まさにファンドマネージャーとしてはうってつけです。

彼の運営するクァンタムファンドは20年で30倍になりました。
彼は大きな市場動向、つまり日本は買いなのか?やアメリカは売りなのか?という観点で投資を実行します。

最も有名な投資はイギリス政府に対して仕掛けたポンドの売りでした。
1992年、ヨーロッパの通貨危機を予測していたソロスはドイツ連銀のヨーロッパの不安定性に触れた講演を機としてイギリス・ポンドとイタリア・リラに100億ドルもの猛烈な空売りを仕掛けます。
イタリア・リラを暴落させ、ポンドの暴落を避けようと金利を引き上げるイギリス中央銀行に対して債権の空売りも仕掛けます(金利が上がると債権はさがります^^)。

イギリス中央銀行は必死にポンドを買い支えますが、一旦自分の見立てが正しいと思うと徹底的にポジションを取ってくるソロスに屈し、ポンドを買い支えきれず暴落。
そして、暴落後は今度は買いポジションに回るという達人芸を見せます。
この取引でソロスは15億ドルもの利益を上げたといいます。

このような彼の投資方法から「投資ではなく、投機」と評されるようにもなりますが、彼の視点は常に世の中の大きな動きにあり、そして「ことが動き出してから」ポジションを強化するという立場をとっています。
決してトレンドに乗るだけでなく、将来を見越して勝負しているのです。

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