さて、キャッシュフロー計算書はどういう役に立つのでしょうか?
このキャッシュフロー計算書は、最もごまかしにくい財務諸表と呼ばれています。
・営業活動によるキャッシュフロー
・投資活動によるキャッシュフロー
・財務活動によるキャッシュフロー
このごまかしにくい財務諸表において次の点に注意しましょう。
例えば
@営業キャッシュフローは毎年どの程度で、どれくらいずつ増加していますか?
A投資キャッシュフローにはいくら程度かかっているでしょうか?
B投資キャッシュフローが営業キャッシュフローより多かったりしませんよね?
もしBの項目で投資キャッシュフローの支出が営業キャッシュフローの収入より多い場合、その差額はどこからか補填していることになります。
よく見ましょう。
もしかして・・・株主から資金調達・・・なんてことはないですよね^^;
このBの項目は、ごく簡単なフリーキャッシュフロー(FCF)の式として用いられたりします。
フローキャッシュフローとは、「企業が自由にできる現金の額」を表しており、これは例えば借金の返済や株主への配当にあてても問題ない金額のことです。
さらには新規事業などへの投資余力もここから読み取れます。
こうした観点から、フリーキャッシュフローは損益計算書の純利益よりもむしろ純粋な利益と言え、最も大事であるとする意見も多いのです。
尚、FCFの細かい式は一般的には次のように表されます。
FCF=(事業からのキャッシュフロー)−(投資へのキャッシュフロー)
=営業利益×(1-税率)+減価償却費−(運転資金の増加+設備投資額)